Uwe BaumannによるPixabayからの画像
こんにちは。
ちょっと遅れて、芸術の秋を過ごしています。
この記事は、展覧会での感想とメモが主になっています〜。
「血が、汗が、涙が表現できるか」というサブタイトルに引き込まれたというのもあります。
流れ落ちていく物、当たり前にある生理現象を表現「できる」という可能性に惹かれて、展示に足を運びました。それらの発見を記していきます。
1.石岡瑛子とは?
アートディレクター、デザイナー他、多種多様なジャンルを渡り歩いています。
前期はポスター、レコード、書籍、パッケージ→平面作品で最初に注目を浴びたのは、自立した女性像をコンセプトにした化粧品のポスターでした。
後期にかけて演劇、オペラ、映画、サーカス、MV→作品は立体的に、エンタメの世界の仕事を増やしていきます。
映画やオペラに使用された衣装デザインは、アカデミー賞を受賞。さらには北京オリンピックの衣装デザインも手掛けています。
2.手掛けた作品たち(一部)
パルコ
角川書店の装丁
映画ポスター
ドラキュラ(オペラ)
白雪姫と鏡の女王(映画)
3.よく表現に使われていた物
写真→肌の焼けた人、黒人、民族から視覚的な強さを色味を上手く使い、引き出している。
衣装→植物のデディールを散りばめる(ツタ、葉)、虫の歪さを取り入れている(毛、外殻)
デザイン→幾何学、金属っぽさが人工物では出せない冷たさ、整然さ、不気味さを表現しているように思いました。
全体としての色使い→赤、黒が印象的。入り口に入ってすぐ真っ赤な壁が出迎えてくれます。これから体の中に入っていくような不思議な感覚になりました。
特に化粧品の写真が印象深く、べっとり張り付くような汗を感じさせる色のコントラストに思わず息が上がりました。
4.まとめ
流れ、広がり、それを包むものを再定義して別のモチーフで組み立てていました。可能性の研究というか…。
展示後半にかけての衣装の大胆さは心臓を鷲掴みにされます。親子できていた子供さんが泣いてました笑
装飾の自由さ、生物を見本としたシルエットの研究は万物への鋭い観察眼から生み出されていると、展示を通して感じました。
自分の感じた衝動や感動を、どうやったら同じ熱を持って見てくれるかと考えるのは、大変な作業ですよね。何にワクワクした、ドキドキした、という感情の起源に迫る自己内省は私も習慣にします。