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「ゴーン・ガール」の感想、社会の女性像を逆手にとった戦略に恐怖を感じる

映画のゴーン・ガールを視聴しました。

 

2002年にアメリカで話題となったスコット・ピーターソン事件が元ネタになってるそうです。

http://miyearnzzlabo.com/archives/20550

以下ネタバレを含みますので、お気を付けください。

 

 

  1. ざっくりとしたあらすじ

  2. 感想

 

 

1、ざっくりとしたあらすじ

 

 

双子の妹(マーゴ)に結婚生活に対する不満を愚痴るニック(夫)

妹のいたバーから帰宅するニック。室内は荒れており、妻は行方不明。失踪事件に発展する。

 

 

妻の捜査協力をテレビで呼びかけるなど、時の人となるニック。しかし、世間と警察によるニックの挙動や言動からの考察が、ニックの妻殺し事件へと発展する。世間体を考慮し、とうとうテレビの前で愛人の存在を認め、妻に対する懺悔、口先だけの愛の告白をする。

 

自動車でどこかへ移動しているエイミー。これは、夫に対する復讐で何から何まで彼女一人で暗躍した失踪事件だった。

新しい土地に来たが、隣人にお金を奪われたエイミーは元カレの元へ。テレビで、妻に対する愛の告白をするニックの言葉に心を動かされたエイミー。自分で性的暴行跡をでっちあげ、行為の最中に元カレを殺します。

 

そして、報道陣だらけのニックのいる家に血まみれのエイミーが帰宅。

 

ハッピーエンドを迎えた事件の当事者二人は、テレビの取材を家で受けることに。取材陣が来るまでの間に、ニックのいらだちが爆発し、彼女に目的を問います。

 

「互いを憎しみ、傷つけあう、こんなの結婚じゃない!一体、何が目的なんだ」

「それが結婚でしょ」

 

エイミーは妊娠もしていることをテレビで発表してしまい、社会的にももう引き下がることができなくなるニック。

 

[僕たちはこれから一体どうなってしまうんだろう]

 

もやもやとした不安の中映画は終わります。

 

END

 

 

 

2、感想

 

終始不穏な空気で、後半にかけての伏線回収が気持ち良い映画でした。

主演女優さんの顔が、映画を見終わったあとも脳裏にくっきり残っているくらいきれいでぞっとします。冒頭と最後のシーンは胸の上にその女優さんが乗っているような構図を、ドアップでとっているので嫌でも目があいます。それでよりもわーんとした重たい気持ちになるんでしょうね。あとは、社会的に弱い女性という姿をして、したたかにねっとりと締め上げているようなエイミーに終始恐怖を感じていました、浮気をしたニックに罪がないという訳でもないですが、見事なフルボッコで見ていて私も「そこまでするか」と戦慄しておりました。

 

結婚についての映画だったと個人的には思います。その中で妻としての役、夫としての役を二人とも強いられており、息詰まるような関係性に見ているこちらも不安になります。ニックの双子の妹のマーゴの感情が激しく揺れる場面は、こちらの溜まっていた胸の内を代弁してくれるかのようでもあります。

 

親密な人間関係において、それぞれの役割を全うしなければいけない窮屈さみたいなも感じました。

家族の中での役割、組織内での役割。簡単に降りられない役割が発生するのも人間関係難しい要素の一つなんだろうなとしみじみ思います。